ひながいない

2020年11月15日 02:34

深夜2時。眠れない。

さっき、窓の外に人影が見えた。ひとりじゃない。何十人も。白い着物を着た村人たちが、無言で列を作って、山の方へ歩いていく。松明の灯りが、蛇のように山道を登っていくのが見える。

ひなの部屋を見に行ったら、ベッドが空だった。

ひながいない。

窓が開いていて、あの白い着物が、ハンガーからなくなっていた。

嘘でしょう。嘘だと言って。

今から追いかける。山へ行く。ひなを取り戻す。

もし、このブログが更新されなかったら、私たちのことを覚えていてください。

田中さやか。娘のひな。

私たちは、ここにいた。確かに、生きていた。