黄泉戸村の歴史は、江戸時代中期に遡ります。当時、この地域では鉱山開発が盛んに行われており、各地から労働者が集まって定住したのが村の起源とされています。
明治維新後、鉱山の閉山とともに村の主産業は農業と林業へと移行しました。山間の豊かな自然に恵まれ、良質な米と木材の産地として知られるようになりました。
昭和40年代、村に大きな出来事が起こりました。ある夜、山の向こうから飛来した巨大な物体が、村の中心部近くに落下したのです。村人たちはこれを「天からの授かりもの」として、黄泉戸神社に安置しました。以来、この「御神体」を中心とした独自の信仰が村全体に広まり、年に一度の奉納祭が村最大の行事となりました。
平成以降、過疎化と高齢化が進み、村の人口は最盛期の半分以下にまで減少しました。しかし村人たちは、この土地と御神体への信仰を守り続け、令和の時代まで村の暮らしを続けてきました。
令和2年11月、村は静かになりました。