収蔵品台帳・第零収蔵庫COLLECTION LEDGER / VAULT ZERO
収蔵番号:0-001
公開資料では「昭和45年に落下した黒い球体」と説明される御神体は、管理簿では「黒曜記録面」と呼ばれています。材質は金属・石質・ガラス質のいずれにも該当せず、表面は光を反射しているのではなく、見る者の周囲にあった情報を写す、と記載されています。
| 収蔵番号 | 品名(管理簿表記) | 公開用説明 | 機能・取扱注記 |
|---|---|---|---|
| 0-001 | 黒曜記録面 | 御神体(黒い球体) | 村外への経路を閉じ、名を数える面。注視禁止。 |
| 0-014 | 十四基の境灯 | 石灯籠 | 境界認識を固定する。夜間自動点灯は儀式開始の合図。 |
| 0-247 | 応答送受器 | 防災行政無線設備 | 末尾音で参列者の返答を同期。周波数247。 |
| 0-397 | 識別紐・白布一式 | 奉納祭装束 | 名簿との照合用。サイズ・氏名・位置情報が内側に記される。 |
| 0-000 | ████████████ | 該当なし | 閲覧者の記録。収蔵数には含めない。 |
管理簿の「黒曜記録面」は、村の外側を閉じる装置として扱われています。令和2年11月15日の棚卸では、0-001の状態欄に「口を開く前/星の反射なし」とあり、23時12分の追記では「収容完了/反射面に村の外側なし」へ書き換えられています。
照合注記:黒い鏡は、祭礼の象徴ではありません。収蔵番号0-247の無線設備、0-397の装束、十四基の灯籠はすべて鏡のために配置された周辺装置です。村民を集めた制度、退路を閉じた道路、名を数えた放送は、同じ収蔵庫の管理番号で結ばれています。
鏡を壊せば、道も消える。
でも、鏡を残せば、次の夜も道が開く。
――棚卸担当者・氏名欄なし。
関連資料
- S-003:奉納祭祭具図面 — 0-001を中心に配置された祭具。
- S-006:夜間防災行政無線・放送予定表 — 0-247の応答送受器。
- 蔵文書 第八巻:村長の遺書 — 黒い鏡を壊すための手がかり。