広報よみど 令和2年3月号MARCH 2020

夏の入道雲

今月の表紙:夏の終わりの入道雲。どこか不吉な形に見えます。

特集:奉納祭最終説明会、開催

8月25日、集会所にて奉納祭の最終説明会が開催され、全村民の参加のもと、儀式の詳細な手順が共有されました。黒川村長は、「我々は選ばれた。この村は、新たな時代を迎えるための聖地となる。捧げ物となる若者たち、そして彼らを見送る我々村民、そのすべてが一体となり、大いなる存在をお迎えするのだ」と、厳粛な面持ちで語りました。

説明会では、儀式の参加者全員に「清めの塩」が配布されました。これは、儀式までの間、心身を清浄に保つためのものです。また、儀式当日の服装や、唱えるべき祝詞についても、詳細な指示がありました。村の歴史上、これほどまでに厳格な手順が定められたことはありません。我々は、歴史の転換点に立っているのです。

村からのお知らせ

お盆の帰省今年のお盆は、例年になく多くの家族が帰省しました。皆、先祖の霊を迎えると共に、来るべき奉納祭への決意を新たにしたようです。
台風への備え9月は台風シーズンです。家屋の補強や避難経路の確認など、早めの対策を心がけましょう。ただし、どのような嵐が来ようとも、我々の計画が揺らぐことはありません。

連載コラム「村の言い伝え」第8回

ひが短くなり、秋の気配が色濃くなってきました。収穫の秋、そして奉納祭の秋が近づいています。

らいげつには、各家庭で準備が本格化するでしょう。今年は特別な年。心してかからねばなりません。

かこの記録を紐解くと、百年前の奉納祭の後、村の人口が大きく変動したことがわかります。

れきしは繰り返すと言いますが、我々はその波に飲み込まれるしかないのでしょうか。抗う術はないのでしょうか。

ただ祈ること。それが、我々に残された唯一の道だと、神主様は説かれます。深い慈愛に満ちた声で。

らくえんのようなこの村の風景が、幻であったかのように思える夜があります。不気味な静寂の中で。

おそれることはない。村長はそう繰り返します。その言葉の裏にある焦りを、誰も指摘しようとはしません。

われわれは、見えない何かに怯えながら、それでも日常を演じ続けています。それが一番の狂気かもしれません。

りそうと現実のギャップが、極限まで広がっています。何かが弾ける音を、皆が待っているのです。

暮らしのコーナー

村の音

夜間に村の中心部で聞こえる低いハミング音について、音響の専門家が調査を行いました。しかし、発生源は特定できず、「自然界の音とも人工音とも思えない、極めて特殊な低周波音」であるとの報告でした。一部の住民は、この音を聞くと心が安らぐと話しています。

赤い稲穂

一部の田んぼで稲穂が赤みを帯びる現象について、農業試験場が調査を行いました。結果、土壌の鉄分などの影響ではなく、稲そのものが遺伝子レベルで変質している可能性が示唆されました。しかし、村の古老は「これは豊穣の証。星の血が大地に満ちている証拠だ」と語っています。

村民の声

「もう、逃げられないんだって。隣のおばあちゃんが泣きながら言ってました。何から逃げるのかは教えてくれませんでした。」

(中町地区・10代女性)

「毎晩、神主様のお祈りの声が聞こえてきます。その声を聞いていると、不思議と心が安らぎ、全てを委ねたくなるのです。」

(上町地区・70代男性)

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田中農園

今年も美味しいお米ができました。奉納祭で捧げられる、特別な「星詠みの米」もご用意しております。

学校だより「ひまわり」

3学期始業式

1月8日、3学期が始まりました。全校児童47名、全員が元気に登校しました。今年は「御神体降臨100周年」の年。学校でも記念行事を計画しています。

校長先生からのお話

「今年は特別な年です。皆さんも、この村に生まれた誇りを持って、100周年の祭りに参加しましょう。皆さん一人ひとりが、大切な役割を持っています。」

保健だより

村民の健康状態について

令和2年に入り、村民の健康状態は極めて良好です。風邪をひく者もおらず、持病のあった方々も症状が改善しています。90代の山田ヤスさんは「体が50年前に戻ったようだ」とおっしゃっています。

なお、一部の村民(主に転入者)から「眠れない」「常に誰かに見られている気がする」との相談がありますが、これは環境の変化によるストレスと思われます。奉納祭が近づけば、自然と落ち着くでしょう。

連載コラム「黄泉戸の四季」第8回

令和2年の冬。雪が降らない。例年なら膝まで積もるはずの雪が、今年は一片も降らない。気温は低いのに、空は晴れ渡り、毎晩、異様なほど星が近く見える。特に、北東の空に見える一つの星が、日に日に明るさを増している。天文台に問い合わせたが、「該当する天体は確認できない」との回答だった。しかし、村人たちには見える。あの星が、こちらに向かって来ていることが。

文・写真:黄泉戸村郷土史研究会

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